2021年1月26日火曜日

「麒麟がくる」がいよいよ

 NHK大河ドラマの「麒麟がくる」がいよいよ大詰めになってきました。昨年一年かけて読み漁った明智光秀関連本を踏まえて、本能寺の変が起きた理由が諸説乱立していることを知ったことは以前にも述べたのですが、「麒麟がくる」ではどの説に準拠するのか楽しみです。読んでいない明智光秀関連本が書店ではあまり見つけられなくなったと思っていたところ、何気に見つけて読んだ「信長の二十四時間」(富樫倫太郎作、講談社文庫)は面白かったですね。基本的には秀吉陰謀説に立っており、主犯は秀吉の部下・黒田官兵衛。中国攻め援軍を準備して亀山にいた光秀は、信忠(信長の長男)の謀反を恐れた信長の命で本能寺に急行したが、到着した時には、黒田官兵衛率いる偽の明智軍によって既に本能寺は火災に見舞われており、事実上変は終わっていたとするストーリーです。確かに、数日のうちに備中高松城からの「中国大返し」ができたことからしても秀吉陰謀説は有力説の一つであると思いますが、この小説のエンディングでは、信長に恨みを抱く伊賀者(信長は伊賀を攻めて虐殺行為をした経緯あり)によって信長は本能寺の地下室から救出されるものの伊賀の地に連れて来られて「骨拾い」の作業を強いられ、生かさず殺さずの拷問を受け続けるという、少々驚愕のエンディングでした。