2021年9月10日金曜日

カヌースラロームセンター

 東京オリンピックに合わせて葛西に造成された、日本初の「カヌー人工河川コース」。工事設備は70億円を超え、今後の年間収支も1.9億円の赤字が想定されるとか・・・。他のオリンピック競技視施設でも同様の厳しい採算状況の様子です。負のレガシーになってしまうのでしょうか??

 学生の頃、カヌースラローム競技をしていたので、今後、カヌースラロームセンターがどのような取り扱いになっていくのか心配しています。競技人口が少ないスポーツですし、ラフティング(ゴムボートによる川下り)の需要も含めて考えても収支がプラスになることは考えにくいと思います。カヌースラロームのような自然を相手にする競技は、天然の川を会場にすると地元選手が有利になってしまうという問題がありますし、東京近郊でのコンパクトなオリンピックを実現するというテーマのもとに、今回は、ほぼ都心の葛西に造られたと思います。東京の奥多摩には、御岳渓谷というカヌースラローム競技のメッカというべきエリアがあります。上流のダムを放流して水量を増やす等して実施するという方法もおそらくは検討されたものと思いますが・・・。羽根田卓也選手が人工コースを求めてスロバキヤに留学し、メダリスト(リオ・オリンピックにて)になれたのは、人工コースでの練習の賜物でしょうし、カヌースラロームの元選手の視点では、残ってほしい施設なのですが・・・。その運命はいかに??